木酢液の使用方法

木酢液の精製

 

木酢液とは、簡単に言えば、炭を作る際に出る水蒸気を冷やして液体にしたものです。樹木を炭焼窯に入れて焼くと、樹木の内部のエキスが蒸発し、煙と共に出ていきます。それを急激に冷やすことによって様々な成分を含んだ樹木のエキスが採取できるというわけなのです。

 

ただ、すべての煙から採取できるわけではないのです。炭焼きの課程で発生する煙は、最初に真っ白で湿度の高い煙が発生し、次に樹木の植物繊維などが分解されて出てくる黄色味を帯びた煙が発生するようになります。

 

木酢液は、この白い煙から黄色味を帯びた煙に変わる頃の煙を冷やして液化させ、それを煙突内を逆流させてタンクに溜めていくのです。

 

この木酢液の成分には、木タール、酢酸、メタノール、アセトン、アセトアルデヒド、フェノールなどがあり、その数は200種類以上にものぼるといわれています。ただし、これらの成分は樹木の種類によってかなり異なってくるようです。

 

採取したばかりの木酢液は粗木酢液と呼ばれ、有害成分である木タールを多量に含んでいるために、そのまま利用することはできません。

 

  1. 一般的には、この粗木酢液を容器に入れた状態で数ヶ月間放置しておきます。
  2. そうすると、この粗木酢液は三層に分離されることになります。
  3. 上層には油層、中層は赤黒い木酢液、下層は木タールとなります。
  4. そこで、この中層から上をポンプで抜き取っていきますが、この中にはまだタールが含まれているため、木炭や活性炭などで濾過して残りのタールを取り除いて完成となるのです。

 


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